2月の下旬に、丹沢の加入道山から大室山に仲間4人で登ってきた。高さは1500mくらいと丹沢では平均的な高さだ。当初は同じ丹沢の鍋割山の頂上小屋で、名物の鍋焼きうどんを食べるとの予定だったが、先週あるテレビ番組でその事が放映されたこともあり、混雑を避けた。さらに今回の山行の目的である、雪山に慣れることの意味合いもあり、標高が少しでも高い方がより積雪が多いと見越したからだ。
当日は前日の北風が収まり、ほぼ無風で、ぽかぽか陽気。快適に高度を稼ぐが、目当ての雪は部分的で、まったく雪山の感じとは程遠い。確かに今年は太平洋側への低気圧の通過も少なく、雨さえもあまり記憶にない。そんなこんなで、雪山の厳しさもないゆったりした「ひだまり登山」となった。それにしても、近頃の登山者は「山座同定」と言って、自分がいる山から見える周りの山の名前を、いとも簡単に言い当てる。今回もまだ30代とおぼしき若者が「あれが北岳と甲斐駒ですね」。「あちらの海が相模湾でしょう」「雲が出て見えませんがあのあたりに富士山が見えますよ」と懇切丁寧にご指導いただいた。