私が新聞配布図上で見た直線の「道路」の正体は、道路地図を開き答えが判明した。それは道路ではなく、なんとも不可思議な鉄道の線路であった。
線路の多くの部分はトンネルで形成され、地上に出る部分はわずかで、名称はJR武蔵野線と言い、貨物線のトンネルの部分は府中本町駅より神奈川県の鶴見駅までとなっている。
だが少し調べただけでもこの線路は様々な歴史を秘め、謎の尽きない線路であることも判明した。JR武蔵野線は、鶴見駅より府中本町駅を通り、埼玉県の南浦和駅、千葉県の新松戸駅を経て、西船橋駅まで首都圏を結ぶ一大環状線をなしている。
現在は週末になると旅客列車が特別運行しているようだ。さらに貨物専用線と言いながら、贅沢にも複線で、このあたりが何か事情がありそうで、調べると戦後日本の物語が垣間見えてくる。